アセクシャル はマイノリティ中のマイノリティ?

私たちが卒業した友情結婚相談所カラーズのブログは、セクシャルマイノリティや友情結婚についての話、成婚退会された方々の記事など今でも参考になるものが多いのでたまに見に行くようにしています。

先日ブログを見ていて、カラーズのWebサイト内にアセクシャルについてのページが追加されたことを知りました。

アセクシャルとは | 友情結婚相談所カラーズ (colorusfsb.com)

上がってきた アセクシャル の認知度

ここでいうアセクシャルとは、アロマンティック・ アセクシャル (Aro/Ace)のこと。

セクシャルマイノリティの中でもアセクシャルは一般的にはあまり知られていない区分ですが、NHKドラマ「恋せぬふたり」が放映されたこともあり、認知度はここ最近でかなり上がったのではないかと思います。

(私はドラマは見ていません・・・。1話だけ意気揚々と見てそれきりになってしまいました。。)

知られていない=情報が少ないこともあり、私自身は自分の性質に悩み続けてアセクシャルという言葉に出会うまで、そして自認に至るまでにかなりの時間を要しました。

私が自認に至るまでの経緯は、こちらの記事:アセクシャルを自認するまで を参照いただければと思います。

改めて、 アセクシャル とは

セクシャリティに関する情報を入手できる媒体が増えていくのはとてもありがたいことだと思います。

カラーズはセクシャリティ関連の発信情報も多く、検索すると割とヒットしやすいので、悩んでいる段階の方でも比較的行き当たりやすい媒体でもありますし。

一通り目を通してみて、もちろん当事者としては既に知っている内容が殆どであるものの非常に興味深く読みました。
友情結婚を考えている方、交際相手など、身近にアセクシャルがいる方にも、とても参考になる内容だと思います。

特に、日本社会におけるアセクシャル事情への影響については納得するものがありました。

アセクシャルあるあるには共感できるものも多かったですが、私には当てはまらないものも。
一言でセクシャリティに名前を付けるのは簡単だけど、その中でもいろいろなパターンがあると最近強く感じています。

私のアセクシャルとしての性質については、こちらの記事:アロマンティック・アセクシャルの私 を参照ください。



また、アセクシャルにはなぜ殆ど女性しかいないのか。

SNS界隈で情報収集を始めて繋がりを広げていく中で、アセクシャルを自認している方は殆どが女性であることには比較的すぐに気が付きました。

友情結婚を目指すにあたり、恋愛感情を持つこと・持たれることには憧れがあった私は、できれば他に好きな人を作ってしまう人よりも、アセクシャルorノンセクシャルの方とマッチングできればいいなあと思っていたこともあり。

この点についても、カラーズのページ で考察されておりました。再度リンクを貼っておきます。

ゲイ夫との会話で感じたセクシャリティ間での感覚の違い

こういったWeb媒体を通した情報収集や実際の友情結婚生活などを通して、自分と異なるセクシャリティを持つ方々の価値観や感情に触れる機会が増えてきました。

そんな中、アセクシャルはセクシャルマイノリティの中でもさらにマイノリティなのではないか・・・と思うようになってきました。

ふとつぶやいた以下のツイートにもたくさんの反響をいただき、この寂しさに共感してくださる方もいると思うと、きっと独りじゃないと思えてとても嬉しかったです。

https://twitter.com/marriagelife_/status/1505794500039700480?s=20&t=9ewq-SpGDbp24m4CgidUHw
https://twitter.com/marriagelife_/status/1524009706511302657?s=20&t=9ewq-SpGDbp24m4CgidUHw

私個人の価値観として温かい家庭を理想としているのは前にも書いたとおりなのですが、夫タカと理想の夫婦像について話す中で、どうにも理解しあえない(してもらえない)と感じざるを得ないことが多かったことが、そんなことを考え始めた発端でした。

私としては、結婚相手は人生で自分の一番近くにいる、最も大切にしなければならない存在。恋愛感情がなかったとしても、相手のことを大切に思う気持ちをもつことは当たり前のことだと思っていました。

夫婦=家族になったのだから、「2人にとって」一番幸せな形をつくるにはどうしたらいいかを考えていきたい。そのためには相手のことを理解して行動しなければならないし、さらにそのためには相手に興味を持っていろんな話をし、相手のことを知る努力をする必要があると。


私が会話を大事にしたいと思う理由をわかってほしくて、タカにはそんな話を何度かしたのですが、「それは恋愛感情がないとできない。あやに対しては恋愛感情が無いから、そんなに大事に思うことはできない」と言い捨てられてしまいました。 そして、それ自体になんの悪気もない様子なのです。

もう、涙しか出ません😭😭😭


私にとって、人との関係性構築にあたっては、興味をもっていろんな話をしていくことは当たり前。友達や、ましてやビジネスでの取引先の方などであっても、相手に興味をもつこと、相手が喜ぶことが何かを探ることなどは当然のことで、そこに恋愛感情の有無など全く関係のないものと思っていました。

それが、恋愛感情が無いから無理、と言われてしまっては・・・👾

私には恋愛感情が無いので、恋愛感情のある相手が他にいたら、ない相手への感じ方は違うものなのか?ということは理解のしようがありません。そう言われてしまったら、そういうものなの・・・?と寂しく思うことしかできないのです。


恋愛感情をお持ちの皆さん。恋愛感情と、人を大切に思う気持ちとはそういうものなのですか?
(怖いのであまり聞きたくもない気もしつつ・・・😱)

マイノリティ同士での共感体験

この寂しすぎる気持ちを抱えてネット上を彷徨っていたところ、以下の記事に出会いとても共感してしまいました。勝手にリンクを貼らせていただきます。

友情結婚してわかったこと|ao|note


私と同じく、ゲイの夫と友情結婚されたアセクシャルのaoさん。

セクシャリティ間の感じ方の違いに直面してとても悲しい思いをされたというエピソードに、自分を重ね合わせてしまいました。

そんな経験から、恋愛感情が「無い」ことによる苦しみや寂しさを分かり合えるのはアセクシャル同士だけなのでは。と思うに至りました。

マイノリティはマイノリティ!

ほかのセクシャリティの方でも、ある点においては限られたセクシャルの間でしか分かり合えない性質のようなものはたくさんあるのだと思います。

そう考えると、アセクシャルだけがマイノリティ中のマイノリティなんてことはなくて、違う側面から見れば他のあるセクシャリティにしか当てはまらないものもきっとある。

結局、セクシャルマイノリティに属する方は、みんな同様にマイノリティ。こんなちっぽけなコミュニティでさらにマイノリティに度合いを付ける必要なんてないですね。


なんだかよくわからない結論になってしまいました。

まだまだ生きづらいマイノリティ同士。支えあい協力しあい、楽しく生きていけたらいいですね🍀