はじめに/自己紹介

2023-11-10

 

自己紹介

こんにちは。
「傍から見れば」いたって普通の生き方をしている、いたって普通の30代女性。あや、と申します。


「傍から見れば」と書いた意図はというと。
自身のセクシャリティ、つまり性的指向が、一般的に「普通」といわれる方々とは異なるということです。

私、あやは、アセクシャルを自認しています。
近年話題の「LGBT」を代表として、性的少数者:セクシャルマイノリティと分類されるうちのひとつです。

アセクシャルの説明についてはここでは省きます。
執筆時点で「アセクシャル」と検索して一番上に表示されたJob Rainbow MAGAZINさんの記事リンクを参考として貼らせていただきます。


同じ「アセクシャル」とはいっても、その考え方や価値観には人によってかなりのグラデーションがあります。
私のセクシャリティに関する簡単な自己紹介は、NPO法人にじいろ学校さんのAceFile2を使わせていただき作成しました。

https://twitter.com/marriagelife_/status/1383166270472822787?s=20

これまでの人生。アセクシャルを自認するまで。

大学を卒業後、会社員として働き、人並みに(?)社会経験を重ね、趣味を楽しみながら生きてきました。
身体的にも金銭的にも、それほど深刻な苦労はなく生きてくることができたと思います。

セクシャルマイノリティを自認するまでは、いわゆる「普通」の人生を送れるものだとずっと信じていました。
それなりに仕事をして、友人と遊んで、恋人を作り、結婚する。
子供を設けて、子育てを苦労し楽しみながら、温かい家庭を作れたらいい…。

学生時代から勉強は得意な方で、友人関係や人間関係にも恵まれ、仕事にもやりがいをもって働いてきました。
いわゆる「バリキャリ」という言葉が割としっくりと当てはまってしまうような、そんな人物像を想像していただければと思います。

比較的要領がよく、人あたりも悪くない。
そんな中で、どう頑張っても上手くいかない、何が悪いのかもわからずにずっと悩み続けたのが、恋愛でした。

人並みに恋愛というものを楽しんでみたい。
そんな思いもあり、世間に溢れる恋愛指南のようなものを必死に読みあさって真似をし、ありがたいことにお付き合いをしてくださった方も何名かいました。


しかし、どうしても上手くいかない。

主な要因は、女性として求められる行為が苦痛だということ。
相手に我慢を強いていることへの罪悪感も次第に大きくなっていき、耐えられずにお別れしてしまうことを繰り返しました。

周りの人たちが当たり前のように恋人を作って幸せそうにしていること。
世間的に輝かしい実績や知名度を残している人が、不倫などに手を染めて急に人生を台無しにすること。
人間としての3大欲求とまで言われるうちの一つが、わからないこと。

これらが理解できないままに、自分がおかしいのではないかと悩み続けた挙句、20代の後半でようやく出会ったのが「アセクシャル」という言葉でした。

自認に至るまでの経緯は以下の記事に詳しく書きました。

友情結婚という選択

アセクシャルという言葉に出会ったことで、同じような人たちもたくさんいるのだという安心感がありました。
しかし、マイノリティに属するということは、それだけ生きづらいということでもあります。

私が自認した当時はLGBTについても今ほど話題に上っておらず、セクシャルマイノリティについての情報は現在に比べると限られていました。
少しずつセクシャルマイノリティに関する知見を深めていく中で、「友情結婚」という言葉を知りました。

友情結婚は、当たり前のように結婚して家庭を作る、という「普通の」人生を半ば諦めかけていた当時の私に、希望の光を与えてくれた選択肢でした。

それから数年間、色々なことを考え、悩んだ末に、友情結婚を目指したいと決意。
友情結婚相談所であるカラーズさんにお世話になり、30代前半でゲイの男性と結婚するに至りました。

あえなく離婚へ。いわゆる友情結婚の失敗?

結婚後、新たな壁が次々と立ちはだかりました。
努力はしてきたつもりですが、最終的には離婚を選ぶことで合意をしました。

たった1年間の結婚生活でした。

友情結婚という道を選んでからたった数年。
苦しいことが数えきれないほどありました。

環境の変化、(元)夫の病気、仕事のプレッシャー、離婚。

夫婦関係におけるストレスを発端に、自分自身を壊してしまいました。
うつ等の精神疾患を発症し、やりがいを持っていた仕事も、しばらくお休みすることに。

これを書いている現在、未だ自分を取り戻せず療養を続けています。
「これまでの」人生の中では、間違いなく最もつらい時期でした。(現在も進行中)

結婚や離婚を選んだことについて、私自身、後悔はしていません。
きれいごとのように聞こえるかもしれません。
ですが、どれも考え抜いた上に出した結論であり、当時の自分の価値観や経験値においては、「あのとき」に戻っても同じ選択をするだろうと思えるからです。

離婚は、結婚の失敗だ」とはよく言われます。
でも、きちんと考えて、納得の上での結果だったならば。
必ずしも離婚が失敗とは言えないのではないか、と私は考えています。

友情結婚から離婚、そして仕事を離れるまでの経緯を簡単に総ざらいしたものを以下記事にまとめています。

ブログを書こうと思った理由

最近ではセクシャルマイノリティを公言する方も増え、情報も格段に増えてきたと思います。
しかし、友情結婚に関する情報はあまり多くありません。

セクシャルマイノリティという存在自体、まだまだ世間からは好奇や偏見の目で見られることも多く、マイノリティを自認されている方でも、ストレートの異性と「普通の」結婚をされる方は多いのではと思います。

そもそもの友情結婚経験者の絶対数が少ないことがひとつ。
そして、自身のセクシャルがバレることのデメリットの大きさから、周囲への公言や、発信することへの抵抗も大きいはずです。


振り返ってみると、私自身、婚活やセクシャルに関して、もっと多くの情報や経験談を読みたい、聞きたいと感じていました。

ネットに溢れているような、容易にアクセスできる情報は一般的な事柄ばかり。
当事者や経験者でない方々が、あくまで情報源として発信しているものも多いのではないでしょうか。
もちろん、そういった情報も、最初の情報収集としては大変ありがたいものです。

私自身も、そう言ったサイトには非常にお世話になったと思っています。
同じようなことが書いてあるとわかっていても、何度も何度も読み漁りました。



しかし、思考の整理(様々なものの見かたの獲得)や安心感につながるのは、なんといっても経験者、当事者による発信でした。
現在では精神疾患も抱える身になってしまいましたが、そういった弱っているときほど、経験者の体験談というのは非常に大きな支えになります。

経験者でなくても、大きな優しさや思いやりをもって見守ってくれる人はたくさんいて、感謝の気持ちでいっぱいです。
だけど、似たような経験のある人と話をしたときの安心感、そしてちょっとした声掛けの繊細さというのは、この辛さを知っているからこそのものではないかと感じる場面がとても多いのです。



そういった思いからも、自身の経験が、誰かの参考、心の支え、ちょっとした気づき、etc.
なんでもいいのですが、少しでも誰かに寄り添えるものになったらいいなと思い、ブログという形で公開してみようと考えました。

書くことは、自分自身の思考を整理することにもつながります。
「誰かの役に立てれば…」なんて、偽善的な発言に見えるような気もしますが、回りまわって、結局は自分のためになるからやりたいのだろうという気もします。

私は以前より、何かにつけて自分の感情や思った事、考えたことを書き留めるようにしていました。
特にネガティブな感情に支配されてしまう時には、自然とどこかに書きたくなる気持ちが生まれます。

書くという行為は、独りでも、どこでも行うことができます。
「書く」、つまり「吐き出す」ことで少し楽になれるという感覚に、いつのまにか気づいていたのかなと思います。

本ブログで取り上げたい主な内容(予定)

本ブログでは、主に以下のような内容(私自身の経験に基づく事実、経験した出来事に関連して学んだこと、考えたこと、など)について取り上げていけたらと考えています。

・私自身について(性格、価値観、セクシャルの自認など)
・婚活のこと
・友情結婚における夫婦生活
・離婚経験
・精神疾患や発達障害、心理学に関する学び
・仕事、休職経験について
・日々の雑記

結婚に関連する記事においては、登場人物名を 私:あや(元)夫:タカ と表記しています。

アセクシャルとしての詳細な自己紹介は以下の記事に記載しています。
「アセクシャル」とは何か、についても私なりにまとめました。

筆者像をある程度想像できるほうが、読者の方にも、同じように当てはまるかどうか、共感できるかどうかなどを判断しやすくなるのではと思っています。
日々の出来事や考えなども共有することで、私自身がどんな人間で、どんな思考回路を持っているのかなど、より鮮明に思い浮かべていただける一助になれば幸いです。

最後に

本ブログが、これからの人生設計に迷いのある方や、同じような悩みを抱える方の何かしらのヒントになったなら嬉しいです。

感想など、お気軽にコメントなどいただけると励みになります。
記事にしてほしいトピックやご質問などもありましたら、ぜひお知らせください。
どうぞよろしくお願いいたします。

2023年10月 あや

Posted by あや