パートナーの周囲への紹介(友情結婚の馴れ初め)方法。自動的に恋愛結婚を想定されるジレンマ

基本的には、友情結婚であること、お互いのセクシャリティのことは周囲へは伏せることを大前提とする必要があります。
カミングアウトすることは、あとあと面倒なことになる可能性が高く、我々が利用した友情結婚相談所からも慎重に考えるよう注意されていました。

その内容については以下記事が参考になると思います。私の考え方とも概ね一致しています。
セクシャリティ・友情結婚を口外する?? | 友情結婚相談所カラーズ (colorusfsb.com)

パートナーとも簡単に意向の確認は行いましたが、あっさりとカミングアウトはしないことで合意しました。
周囲へパートナーを紹介する際は、あくまで"普通の"ストレート同士という体で、話を進めています。

両親への紹介

お互いの両親へは、一般の結婚相談所で出会ったという体で出会いの経緯を説明することにしました。

出会いから婚約まで約3ヶ月。印象として早すぎる決断ですが(私自身もそう思いますし…)、半年以内の婚約を目指すことは一般の結婚相談所においても割と一般的ということは知っていたため、そういうものだと説明するにも大きな不都合はありませんでした。

ただ、作り話で乗り切らなくてはならないうえに、お互いの話の中で矛盾が生じると面倒なことになります。どこまで突っ込んで聞かれるかわからないこともあり、活動していた「ことにした」結婚相談所の名前をどこにするかを決め、料金体系やシステムまでなんとなく予習をしました。

実際、結婚相談所の名前、システム、料金、などなどを聞かれたため、準備しておいてよかったです。
純粋な興味からの質問ではあるはずなのですが、答えるたびにとても後ろめたい気持ちになることは避けられず、私にとってはあまり聞かないで欲しい話題でした。。

特に親世代はセクシャルマイノリティに関して否定的な方が多いと思いますし、親への紹介には非常に気を遣いました。
もしもマイノリティであることを告白してしまうと、両親はきっとショックを受けると思います。(最終的には受け入れ、理解してくれるものと信じたいですが😢)
それに比べればはるかにお互いへのダメージは少ないはずですが、両親に対して、それも人生の一大イベントである結婚において嘘の話をしなければならないのはとても辛かったです。


当然のことながら、普段の過ごし方やパートナーの魅力なども根掘り葉掘り聞かれます。
一般的な惹かれあいを通した結婚を想定すると、我々の関係性はありえないほど冷めきったものに見えてしまいます。

両親が思うであろう「一般的な理想の仲良しカップル像」を演じること、「彼氏のここが好きだから結婚したい」を説明するのに必死でした。それでも取り繕うのには限界があり(嘘ばかりつくのも後ろめたくて・・・)、「そんな冷めた関係で本当に大丈夫なの」と言われたり「もっとラブラブで毎日楽しい!って感じが普通なんじゃないの」と言われたり。

そのたびに、「普通」を手にすることができなかった自分に打ちのめされ、また結婚を心から祝いたいと願っているはずの両親に、結局は結婚のことできちんと安心させてあげられないことはやはりとても辛い思いです。

これは、私自身の求める理想の結婚像が、「一般的な仲良し夫婦」であることにも起因していると思います。


自分自身は「仲良し夫婦」でありたい。一方で、実態は似ても似つかない冷めた関係性。
そして両親からも心配の眼差しを向けられ、「私にはこの形が心地いいのだ」とは自信をもって言えない。安心させてあげられない。

最近気づいたことですが、セクシャルマイノリティ界隈では、私の考え方のほうが実は少数派なのかもしれません🙄

結婚観については別記事に残したいと思っていますが、パートナーのタカとは大きく相違があることが最近になって判明しました。
そのため、この気持ちをタカと共有することもできない・・・。つまり、誰にも相談することができない寂しさがあります。


両親へは正直にカミングアウトしてしまったほうが、最終的にはお互いに不安なく楽になれるのではと思うこともありますが、こればかりは私ひとりの問題ではないため、今のところ抱え込んでいます。

友人や職場関係者への紹介

パートナーのタカは、一貫して一般の結婚相談所で出会ったことで周囲への紹介をしているようです。
対して私は、基本的には(結婚を見据えた上での)友人からの紹介、ということにしています。

パートナーの交友関係に同席するときには、相手に合わせた説明に合わせています。

私には、自分が結婚相談所を利用した(せざるを得なかった)ことを認めたくない気持ちがあるように思います。
結婚相談所というシステム自体に軽蔑の念は全くありません。
ただ、日常での出逢いを通して(または恋活アプリを利用してでも)お付き合いをし、惹かれあって結婚に至るという「普通の」道を歩みたかった。

一般的な道から外れてしまった自分を認めたくなくて、誤魔化しを続けているような気がします。


お互いの友人を紹介していくなどして交友関係が交わっていくと、どこかでボロが出てしまうような危機感もありますが、今のところはこんな形で各所へのお披露目を進めています。

どこかで自分をきちんと認め、友情結婚に対して後ろめたい気持ちが無くなる日が来ればいいな。
そのためには、タカとの生活を自分たちらしく、結婚してよかったと心から思えるものにしていく努力が必要なのかなと思っています。

02_婚活

Posted by あや