病院に行けなくなった話。精神科医師との相性はとても重要だということ。
リワーク(復職支援)参加の勧め。と、医師との対立。
休職開始から約1か月後の診察で。
症状が安定して意欲も回復してきているので、リワークへの参加を検討してください、と言われた。
私としては、自分にとってリワークが必要だとは考えていなかったのでまたも大きなショックを受けた。
(通っているクリニックで開所している)リワークに参加し始めたら、卒業までに最低でも半年はかかる。
私としては、数ヶ月休んですぐに復職するくらいのつもりでいたのに、急にかなりの長期的な治療の方向性を突き付けられたことが大きなショックだった。
必要性に納得できなければ、そう簡単には受け入れられない。
治療費だってかかるし。
少し考えさせてください、と言ったら。
「いいけど、その状態のままじゃ復職なんてできないし、リワークに参加することが、一番効率良く早く復職につなげられる方法なんですよ。考えるのはいいけど、その分復帰も遅くなるだけですよ。早く復帰したいなら、悩んでないで始めていかないと余計に復帰なんてできないですよ。」と。
それって、半分脅しでは?
体面上は強制ではないけれど、これを卒業しなければあなたの復職は無いですよ。と言っているようなもの。
とにかく保留にさせてもらい、復職やリワークに関わる制度や義務、会社や産業医側のルールや意見など、様々調べて回った。
結果、(私の職場においては)復職に際してリワーク参加は任意だが、主治医の復職診断書は必須。
ということは…。
この医師にかかっている限りは、リワーク参加が実質必須として強制されているようなものではないか。
リワークに関してはいろいろと勉強になったこともあり、また別の機会に整理しておけたらと思う。
その後のある日の診察にて。
「症状として、昨日から動悸と緊張がある。明確な原因はわからない。」
と、言ったところでまたも強くリワークを勧められ。
この先、症状に関してはなにも言わせてもらえなかった。
とにかく、「自分の症状を言語化できていない。説明するのが下手。やっぱりリワークに参加して、そういったコミュニケーションも練習していく必要がありますね。その状態で戻っても、また人間関係で上手くいかなくなって同じことを繰り返すだけですよ。」
この日は入室した時から、先生がちょっと不機嫌な感じはあって嫌だったが、だんだん険悪な感じに。
どんなに説明しようとしても、普通より能力低いから、できてないから、とボロクソに言われた。
途中から、怒り。説明したって聞いてくれようとしているとは思えない。
リワークを受けないなら、復帰は余計に遅くなるだけだから。との一辺倒。
ドキドキするが、その理由が自分でわからないってそんなにおかしなことなのだろうか?
理由がわからない身体反応なんてたくさんあるはず。理由がわからないものはわからないのだから、言語化するもなにも…。
とにかく毎回根拠のない能力否定をされることにうんざりして、だけれどもそんなに言われると不安になってしまうのも事実。興味半分でIQテストを受けてみた結果はこちらです。
通院日の前に体調を崩すことの繰り返し。
動悸と緊張を抱えながら診察室に入る。
ある日の記録。
『人格否定され、蔑まれた気持ちで、病院を出たら涙が出た。落ち着かないし、手も震えてしまう。
普段の体調は落ち着いてきているのに、今は通院がなによりも辛い。逆に、それ以外の時間はだいぶ安定していると思う。
いくら言っても、余計に、おまえの説明は下手だからリワークが必要であると言われるのみで、話にならない。その状態で復職しても何も変わらないし、話が下手だ、医者の話が納得できないなんて、理解力が無いせいだと言われて終わる。
おそらく、私と主治医の見ているゴールが違っていることで話が全くかみ合わないのだろう。それにしても、そこまで患者をこき下ろす言い方はひどすぎる。』
この日は通院の後どうにも落ち着かなくて、複数人に泣きの連絡。
信頼できる会社の上司や同僚、友人たち。誰に相談しても、その医者の言い方はおかしいと言ってくれる。
何度行っても、話が下手だ、の繰り返し。
だけど、正直言ってコミュニケーションが下手だなどいわれたことは無いし(よほどでなければそんなことは言えないし。たとえそうだったとしても、もう少し言い方があるよね…)、むしろ人間関係は良好に築いてきたほうだと思う。
メール文章やプレゼンだって、割と評価してもらえることのほうが多いと自負している。
話がわかりづらい、理解力が無い、と馬鹿にし続けられて。
周りで支えてくれている人たちにも、実はそう思われていたのかな、それに全く気が付かずにいたくらい、自分は本当に馬鹿だったのかな、とか。変な風に考えて泣きたくなることもあった。
このエピソードは、感情と人間関係について深く、そして何度も考えさせられる(悩ませられる)ものとなった。
自分との向き合いベースとして 別記事:"人間関係の深さと、感情の関係について。久しぶりに自分の中の怒りを感じて考えたこと。" に書いてみる。
産業医への相談、そして転院へ。
通院が苦痛になってしまっていることを改めて産業医へ相談し、別の医師を紹介してもらうことに。
自分で慎重に探していきたい気持ちもあったが、病院探しは難しすぎる。相性の問題もあるし、表向きのレビューのよさもあまり当てにできない。
精神科の転院は、初診から紹介状が必要なところが殆どであるなど、そう簡単にはいかない。
(簡単には薬が手に入らないように、継続治療を間違わないようになど、注意を払えるようになっているのだろう。)
職場との手続き等々の連携も必要になるため、勝手に動くことのリスクも大きいかと考え、産業医の意向に従い転院することに決めた。
過去に休職を経験されたことのある先輩や、職場の同僚、元上司などたくさんの方に相談し、意見を聞いたうえでの決断。間違っているかもしれない。医師という専門家が言うことが正しいのかもしれない。そんな医師に対して断固として譲らない自分の頑固さも悪いところなのかと弱気になることもあるけれど。
(薬の判断などと違い)転院することは専門行為ではないのだから。自分がより信頼できる人の意見に従いたいと思った。
その後、転院先の初診を受けたときの話は別記事:"心療内科を転院。治療方針がまるっと変わる急展開。人間性の大切さを再認識。"に書きました。
信頼できる医師とは?相性が悪いと感じた理由は?
医師との相性が合わなかったのは、何が問題だったのか。
これからの治療や病院選びのためにも、考え直してみました。
言われることや、治療方針などがすべて押し付けに感じ、納得ができなかったということ。
今回の私の場合は、これに集約されるのではないかと思います。
基本的には言われることに対する理由などの説明は無く、「こうしてください」の指示のみ。
以下のような内容について、疑問に思ったことを純粋に質問したことがあるのですが、いずれもきちんとした説明をしてもらえなかったように記憶しています。
・通院頻度
・薬の効果や副作用について(選択理由、気を付けたほうがよいことなど)
・リワークやカウンセリング利用などの治療方針や必要な理由
・治療に関する別の選択肢
アルコールを飲んでもいいのかとか、そういった重要そうな説明も受けたことはありません。
(あまり良くない気がしたので自分で調べましたが、やはり控えたほうがよさそう。)
質問しても、「そういうものだから」とか、「あなたにはこれが必要だから」とか。
説明になっていないですよそれは。
挙句の果てには、「専門家が言うことに普通は従うものですよ」とか「わからないのはあなたの理解力がないからですね」とか言われて押し通される。
仮にこちらの理解力が以上に低かったとしても、それを説明する(少なくとも、説明しようとする)のが医師としての義務ではないかと思うのですが。
仕事でも、日常生活でもなんでも同じだけれど、目的と意義を共有できてこそ、その先の結果を目指して動くことができるし、その人についていこうと思えるものなのではないでしょうか。
感謝してもしきれない、周囲のサポート
診察に行くたびに、「おまえの存在は迷惑なんだよ」って言われている気がして。
ある日、以下のような日記を残している。
『ご飯に誘ってくれたり、心配して連絡をくれたりして支えてくれる人たちにも、もしかしたら迷惑に思われているのかなあ。義務感で付き合ってくれているだけなのかな。って感じてしまう自分が悲しい。
みんな、純粋な気持ちで見守ってくれているとわかっているのに、一瞬でもそうやって大事な人たちに対する疑念や不安の気持ちを抱いてしまうことが辛くて仕方ない。
今、こうやって書いている最中も涙が出てくる。
「独りじゃないよ」「支えてくれる人がいるのは、あやの人柄あってのことだよ」。
迷惑や心配をかけてばかりの職場の人たちに、どれだけの勇気と安心をもらったことか。
誰もいなかったら。生きている価値を簡単に見失いそう。』
改めて、人とのつながりに感謝。
私の人間関係の築き方は間違っていなかった。
相手のことを考えすぎて、自分を犠牲にしすぎてしまうところはもう少し上手くやれれば楽になれるのかなとは思うけれど。
それでも、そうして作り上げてきた信頼関係はきちんと残っていた。
「人間関係、信頼関係を築くのが下手ですね」なんて。
迷惑をかけていても、私の味方でいてくれている、見守ってくれている人たちの気持ちは嘘だというのか。
そんなこと、絶対に言わせない。
最後に。
自分の中での回想と、誰かと共有したい、という内容が混在しているために、文体(語尾)がまちまちになっています。
初稿はあえてそのままにしておきます。このために読みづらい箇所も多々あったかと思いますが、ご理解いただけたなら嬉しいです。